「東大や早稲田・慶應ではなくて、高校入試の問題が意外と難しい。“筆者の意図”を問う選択問題で、僕の意図とは全く違うことが“正解”になっていることもある。僕の文章は日本文化に関するテーマがよく入試に採用されます。
『日本の歴史上こういうことがありました』という事実を淡々と書いた文章が、『だから日本文化は素晴らしい』という趣旨の解答になっていると、それは“出題者の解釈”であって“筆者の意図”ではない。
学生時代はテストが苦手だったから、そういう問題に出くわすと、“出題者がそう思っただけなんだ”と、少し安心したりもします(笑い)」
受験生が必死で辿り着こうとする“正解”は、必ずしも正しいとは限らない。
※週刊ポスト2018年2月2日号