実業家や業界人といったハイスペック男性をつかまえるべく、夜な夜なキラキラした飲み会を開く「港区女子」。現役の港区女子で、「月間100人」の合コン経験を通じて多くの男性を見てきたコラムニストの吉川リサコ氏だが、そんな彼女もかつては“デビュー”したばかりの頃があった。彼女が、真っ赤なバラの花束で男性から言い寄られたという当時の衝撃的なエピソードを綴った。
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「かわいい、かわいい」と言われて喜ぶ女は、港区女子界隈では三流とされる。かわいいなんて挨拶以下である。そもそも、かわいいからなんだっていうのか。本当にたまらなくかわいいなら、すでにテレビでちやほやされているであろう。港区女子を金の力で転がそうとする港区おじさん風情からどんなにかわいいと言われようが、そんな言葉だけでは1円にもならないし何の役にも立たない。港区女子にブスはあんまりいないのだ。たまにはいるが、男に呼ばれればいつでも部屋に行って服を脱ぐような女か、芸能界崩れだ。
口説かれることなんて当たり前。むしろ、口説かれるくらいじゃ港区女子はもうつまらないのである。
そんな私も、港区女子デビューしたての頃に出会った男は忘れない。忘れられない。
当時小娘すぎる若い私を口説いた男は、男気溢れる人だった。彼に憧れて、「彼のような人を探して港区女子を続けていたら、素敵な人にたくさん会えるのかな?」という純粋な気持ちから、気づいたらいろんな経験を積んでいた。
彼に口説かれたのは、大学3年生の頃。午前0時を回ろうかという時間に、飲み会のあと彼に連れられて、2人で西麻布の会員制のバーにいた。