日本最高齢は鹿児島県の喜界島に住む119歳の女性だ。彼女は世界で唯一、19世紀生まれの人間でもある。日本の100歳以上人口は増え続けており、20年で6.7倍になった。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師が、元気で長生きできる人にはどんな特徴があるのかについて解説する。
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100歳以上の高齢者を、センチナリアンまたは百寿者という。その人口は47年連続で増加、全国で6万7000人以上を数える。2050年には約53万2000人になるという推計もある。人生100年時代は、確実に現実のものとなりつつあるのだ。
しかし、100歳まで生きたいですか、と聞かれると、答えはいろいろだろう。イエスと即答する人もいれば、太く短い人生を望む人もいる。でも、多くは「元気で自立できているなら」「経済的余裕があれば」などの条件つきで長生きを望むというのが、本音のところではないかと想像する。
日本は「平均寿命」が高く、世界でも有数の長寿国である。だが、介護を必要としないで自立した生活を送れる「健康寿命」との差は10年近くある。つまり、晩年の約10年は介護されることを覚悟しなければならないということだ。さらに寿命が延びて100歳まで生きられるのはいいが、介護を必要とする期間が今以上に長くなるのは嫌だと思うのも無理はない。
でも、これは誤解だ。実はセンチナリアンは健康寿命が長く、かなり高齢になっても自立生活をしている人が多い。110歳以上に到達するスーパーセンチナリアンは、100歳の時点でもほぼ自立して日常生活を送っているという。
元気で自立しながら100年の人生を謳歌できるとしたら、長生きも悪くない。では、元気で長生きできる人は何が違うのだろうか。