いつも決まった味付けばかりで、気付けば冷蔵庫の中で賞味期限切れ…。なかなか上手に使い切れない調味料を、マンネリにならず、おいしく使い切る方法を大研究。「えっ? 意外!!」という驚きのマリアージュこそ、使い切りの鍵だという。
「調味料を使い切るには、固定観念にとらわれず、新たな味の冒険を楽しむことです」
と、料理研究家・栄養士の青木敦子さん。余らせがちな調味料の代表格であるオイスターソースも、年に20本は使い切るというツワモノだ。
「オイスターソースは、しょうゆ感覚で。炒め物はもちろん、煮物やカレー、ハンバーグ、卵料理など、何にでも使える調味料なんですよ」
“異色の組み合わせ…?”と思いきや、新たなおいしさに出合えることが多いという。
「和・洋・中などジャンルの枠にとらわれず、使える料理の幅が広がれば、使い切るのは簡単。意外な組み合わせ、と思っても、案外クセになることもあるんですよ」
ではここで、「使い切れない調味料BEST10」をご紹介。使い切るためには、ワンパターンな使い方を脱した“新発想”がポイント。まずは手軽なちょい足しで、こまめな消費を心がけてみて。
◆1位 豆板醤
中国が産地。そら豆に麹と塩、唐辛子を加えて熟成させた辛いみそ。発酵食品同士であるチーズやみそと好相性。油っぽさを消すので唐揚げに添えても◎。ちょい足しはココアにオススメ。少量加えるとココアの甘さが際立ち、後からほんのりスパイシーに。体も温まり、ココアの持つ成分で風邪予防の効果も。
◆2位 焼き肉のたれ
しょうゆをベースに玉ねぎ、にんにく、果物、ごま、砂糖などが入った焼き肉用のたれ。甘味&スパイスが効いたしょうゆ味の調味料と思って。ちょい足しは、オリーブオイルに。焼き肉のたれ、オリーブオイル、酢を1:1:1で混ぜるだけで、コクのある即席和風ドレッシングが完成。
◆3位 粒マスタード
カラシナの種子を酢などで味付けした香辛料。野菜の甘味を強調し、肉の油っぽさを緩和してくれる。濃い味の料理にも負けず、熱にも強い。意外や意外、かぼちゃ煮にちょい足ししてみて。甘じょっぱいかぼちゃの煮物に添えると、洋風のかぼちゃサラダ風に。かぼちゃの甘味がより際立つ。
◆4 位 オイスターソース
塩蔵貯蔵したかきの煮汁の上澄み液を加熱濃縮したエキス。アミノ酸が豊富で、濃厚なコクと旨味が特徴。少量でもコクが出て、どんな食材もおいしくまとめる。ちょい足しは、肉まんへ! 肉まんを割り、オイスターソースを少量つけると、本格的な味にランクアップ。肉汁の旨味がグンと増す。
◆5位 バルサミコ酢
ぶどうで作る酢。イタリアの伝統的な製法では12年以上熟成させるものも。肉や魚料理のソース、香り付けなどに使われ、煮詰めると酸味がやわらぎ高級な味に。まさかの組み合わせはいちごジャム。いちごジャムに加えると甘味が抑えられ、酸味が加わる。カナッペなどにのせればお酒にも合うおつまみに。