スポーツ

カーリング「ストーンの謎」に迫る 値段は1セット160万円也

日本ではハンドル部分は赤と黄色が多いが、海外では青や緑などが使われるホールも。写真左が吉田夕梨花(撮影:竹田氏)

 平昌五輪でメダルの期待が高まるカーリング。ストーンを投げて得点を競うゲームだが、あの不思議な形の“石”については、ほとんど知られていない。実は、ひとつひとつのストーンに「クセ」もあるのだという。カーリング取材を続けるスポーツライターの竹田聡一郎氏が解説する。

 * * *
 カーリングといえば、“シャカシャカ”ことスウィープとストーン。以前、『カーリングのシャカシャカに潜む「深い意味」と「お値段」』という記事でスウィープについて解説したが、今回は「ストーン」についての素朴な疑問に答えよう。

「あのストーンって特別な石を使っているの?」

 イエスだ。カーリング発祥の地・スコットランド本土から10マイル西の沖に浮かぶ無人島・アルサグレイグ島でしか産出されない特別な花崗岩を使用している。昨年末に公開され、ロングラン・ヒット中の 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』でルークが身を寄せていたスケリッグ・マイケル島に似たこの秘境は、マグマが冷えてできあがった孤島である。そこで採れる石はダメージに強く、同時に繊細な曲がりも可能なカーリングストーンを作ることができるのだ。ただ、面積1平方キロメートルに満たない小島であるため、アルサグレイグ産の花崗岩は限られており、接氷面などを中心にアルサグレイグ産が使用されている。

 では、そんなレアな花崗岩をあしらったカーリングストーンのお値段はといえば、1個あたりざっと10万円もする。カーリングは両チーム4選手が2投ずつを担当するので、試合には16個のストーンが必要になる。1セット160万円だ。

 すると「選手はみんなマイストーンを持っているの?」という疑問が続けて生じる。

 それはノーだ。国内トップ選手でも家にストーンを飾っているという話は聞いたことがない。

 ストーンは基本的にカーリングホール、あるいは当地のカーリング協会の所有物である。平昌五輪女子代表チームのロコ・ソラーレ北見のホームリンク「アドヴィックス常呂カーリングホール」や、同じく男子代表のSC軽井沢クラブのホーム「軽井沢アイスパーク」など、国内最大サイズのカーリングホールは6シートあるため、最低でも6セットつまり96個の石が常備されている。それだけで960万円だ。

関連記事

トピックス

カジュアルな服装の小室さん夫妻(2025年5月)
《親子スリーショットで話題》小室眞子さん“ゆったりすぎるコート”で貫いた「国民感情を配慮した極秘出産」、識者は「十分配慮のうえ臨まれていたのでは」
NEWSポストセブン
宮城野親方
《白鵬に若手親方から評価の声出るも…》「宮城野部屋の復活」が先送りされるウラに「相撲協会執行部が“第2の貴の乱”を恐れている」との指摘も
NEWSポストセブン
気持ちの変化が仕事への取り組み方にも影響していた小室圭さん
《小室圭さんの献身》出産した眞子さんのために「日本食を扱うネットスーパー」をフル活用「勤務先は福利厚生が充実」で万全フォロー
NEWSポストセブン
“極秘出産”していた眞子さんと佳子さま
《眞子さんがNYで極秘出産》佳子さまが「姉のセットアップ」「緑のブローチ」着用で示した“姉妹の絆” 出産した姉に思いを馳せて…
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《日本中のヤクザが横浜に》稲川会・清田総裁の「会葬」に密着 六代目山口組・司忍組長、工藤會トップが参列 内堀会長が警察に伝えた「ひと言」
NEWSポストセブン
5月で就任から1年となる諸沢社長
《日報170件を毎日読んでコメントする》23歳ココイチFC社長が就任1年で起こした会社の変化「採用人数が3倍に」
NEWSポストセブン
石川県をご訪問された愛子さま(2025年、石川県金沢市。撮影/JMPA)
「女性皇族の夫と子の身分も皇族にすべき」読売新聞が異例の提言 7月の参院選に備え、一部の政治家と連携した“観測気球”との見方も
女性セブン
日本体操協会・新体操部門の強化本部長、村田由香里氏(時事通信フォト)
《新体操フェアリージャパン「ボイコット事件」》パワハラ問われた村田由香里・強化本部長の発言が「二転三転」した経過詳細 体操協会も調査についての説明の表現を変更
NEWSポストセブン
岐阜県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年5月20日、撮影/JMPA)
《ご姉妹の“絆”》佳子さまがお召しになった「姉・眞子さんのセットアップ」、シックかつガーリーな装い
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《極秘出産が判明》小室眞子さんが夫・圭さんと“イタリア製チャイルドシート付ベビーカー”で思い描く「家族3人の新しい暮らし」
NEWSポストセブン
ホームランを放ち、観客席の一角に笑みを見せた大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平“母の顔にボカシ”騒動 第一子誕生で新たな局面…「真美子さんの教育方針を尊重して“口出し”はしない」絶妙な嫁姑関係
女性セブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《木漏れ日の親子スリーショット》小室眞子さん出産で圭さんが見せた“パパモード”と、“大容量マザーズバッグ”「夫婦で代わりばんこにベビーカーを押していた」
NEWSポストセブン