日常生活の様々なシーンで馴染み深い会員カード。対象店舗の利用でポイントが加算されることをはじめ様々な特典がある。ホテルも同様で、外資系高級ホテルからビジネスホテルまで会員カードは多彩だ。ホテル評論家の瀧澤信秋氏が、お得なホテル会員カードの最新事情を紹介する。
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外資系ホテルチェーンの会員カードといえば、世界的な規模の会員プログラムになるが、ポイントの加算によって、ゴールド会員やプラチナ会員といったようにステイタスがアップするのは大きな特徴だ。保有するステイタスにより客室のアップグレードをはじめ、エグゼクティブラウンジやスパの利用、客室確保の保証などと受けられるメリットは大きい。
こうしたシステムに、航空会社のFFP(Frequent Flyer Programs)を思い浮かべる方も多いだろう。航空会社のマイレージプログラムであれば、上級会員資格を得たのちに対象のクレジットカードを保有することにより上級会員資格は継続的に保証されるが、ホテルの場合は例外を除き実績を得た翌年1年こっきりが基本だ。
一方、ビジネスホテルの会員プログラムでは、ステイタス区分を打ち出すケースはほとんど見られない。ポイント加算や泊数カウントによる無料宿泊優待や、キャッシュバックなどが最大の魅力といわれる。参考までに大手ビジネスホテルチェーンを比べてみよう。
●東横イン(東横INNクラブカードインターナショナル)
10泊で無料宿泊券1枚/入会金1500円
●ルートイン(ルートインPontaカード)
宿泊料金100円で3ポイント/入会金無料
●アパホテル(アパカード)
100円で10ポイント(1ポイント1円相当)ポイントはキャッシュバック可/入会金無料
●スーパーホテル(とくとくカード)
1泊でスタンプ1個、3個で1000円5個で3000円のキャッシュバック/入会金無料(有効期限1年)
無料宿泊券やキャッシュバックのほかにも、レジストレーションカードには氏名のみの記入で済む場合が多く、料金割引、滞在時間の延長が可能な場合などお得感は高い。会員限定のキャンペーンを行うこともある。
このように会員のメリットは大きいが、ベネフィットの付与は公式サイトからの予約を条件とするケースが多い。またカード種別については、独自で発行するカードをはじめ、他のポイントカードと提携するケース、クレジット機能があるカードなど様々なスタイルがある。
昨今ビジネスホテルの主要顧客は、出張族から観光旅行者へシフトしつつあるといわれている。各地へ頻繁に出向く出張族にはもちろん、一般の旅行者にとって全国展開する大手チェーンであれば、同一チェーンのポイントが貯めやすいだろう。つまり、ホテルの会員プログラムは対象店舗の多いチェーンが有利な立場にあるといえる。