3月11日に初日を迎える大相撲春場所。2月26日には新番付が発表され、日馬富士による暴行事件の被害に遭って以降、休場が続いていた貴ノ岩は十両12枚目で復帰する予定だ。京都・宇治市内にある貴乃花部屋の大阪場所宿舎では、連日稽古に励んでいる。
当初は報道陣シャットアウトで、宿舎敷地内での写真撮影もNG。3月1日には事件発覚後初めて貴ノ岩が取材対応したものの、短いやり取りの囲み会見にとどまっていた。
だが、その3日前。番付発表のあった2月26日の夕方のこと──。
大阪郊外のシティホテル前に、1台のマイクロバスが到着する。中から降りてきた集団の先頭にいるのはスーツ姿の貴乃花親方。その後ろに、グレーの羽織袴に身を包んだ貴ノ岩、新十両の貴公俊(十両14)とその双子の弟・貴源治(十両10)、部屋頭の貴景勝(前頭3)が続いた。
一行が向かったのは2階の宴会場で、部屋の案内板には〈若手力士を囲む会~2018大相撲大阪場所に向けて~〉の文字があった。出席者の一人が明かす。