日本電機工業会が発表した白物家電の国内出荷額は、前年比2.0%増の2兆3479億円。1997年以来、20年ぶりの高水準となった。高額でもハイスペックな白物家電が人気となっているという。家電+ライフスタイルプロデューサーの神原サリーさんはこう話す。
「デザインが素敵だったり、持っているだけでうれしくなる家電を、私は“うふふ家電”と呼んでいます。ここ最近の白物家電は、高機能なものが多く、特に満足度が高いんです」
神原さんは、日本の大手家電メーカーの再編も、白物家電好調の要因の1つではないかと分析している。
「海外の外資系企業と切磋琢磨していくなかで、作り手側の技術進歩のアピールではなく、本当に消費者がほしい家電は何か──改めてものづくりの本質に真剣に向き合い出したように感じます。一方、中小企業の頑張りも際立っています。本格的なトーストを焼くことに特化した『バルミューダ』など、ちょっと高くても価値のある商品はちゃんと消費者に認められるようになりました」
また、東日本大震災以降、節電やエコ機能がついた家電が世にあふれた。そうした流れの中、“大切なものは何か”人々は見極めるようになった。
「本当に大切なのは、家族との時間だったり、おいしい食事だったり。そのために家電を必要とする人が増えたのかもしれません」
そこで、神原さんに注目の「うふふ家電」を紹介してもらった。