テレビ東京が手掛けたヒット番組がテレビ界を賑わせているが、そんなテレ東的な番組をフジテレビが企画して話題を呼んでいる。毎週日曜放送の2時間バラエティー枠『ニチファミ!』がそれだ。フジテレビが、なりふり構わない戦略に打って出る狙いとは――。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
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11日、フジテレビの2時間バラエティー枠『ニチファミ!』(毎週日曜19時57分~)で、『今夜解禁!開かずの扉~超カギ開け師が眠れるお宝発掘SP~』が放送されます。
同番組はタイトルを見れば分かるように、「開かずの扉を鍵師が開ける」というシンプルなコンセプトのドキュメントバラエティー。タイトルを見れば内容が分かるシンプルなコンセプト、芸能人ではなく一般人が主役のドキュメントバラエティー、日曜放送の2時間番組……ここまで読んでピンときた人もいるでしょう。テレビ東京の番組と似ているのです。
絶好調の『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』を筆頭に、『あなたの家にもお宝が!突撃!しあわせ買取隊』『東京湾大調査!お魚ぜんぶ獲ってみた』『必着!にっぽんの運び屋~物流の裏側&スゴ技連発SP~』『住民を守れ!日本全国駆除の達人』。
これらはすべて半年以内にテレビ東京の2時間バラエティー枠『日曜ビッグバラエティ』(毎週日曜19時54分~)で放送されたものであり、いかに似ているかが分かるでしょう。
さらにフジテレビの『ニチファミ!』は、今回の『開かずの扉』だけでなく、2月25日に『無念を晴らせ!密着!交通事故鑑定人』、2月18日に『空き家、つぶします。~ワケあり物件VS依頼殺到の解体名人~』、2月11日に『あなたの町の緊急事態 ゲキタイレンジャー~狂暴害獣vs職人の技~』と、テレビ東京の『日曜ビッグバラエティ』を彷彿させる企画を連発しています。
ここ1か月にかけての急激な変化はなぜなのでしょうか?
◆『イッテQ!』『行列』とかぶらない視聴者層