「仕事は飲みの席で取ってくるんだよ!」。これは酔っ払った辺見えみり(41才)が元夫・松田賢二(46才)に言ったとされる暴言だ。2月25日、辺見は突如、離婚を発表。2011年に結婚した夫妻には2013年に長女が誕生し、幸せな生活を送っていると思われていただけに、このニュースは話題を呼んだ。
さらに世間を驚かせたのは離婚に至った“理由”だ。一部報道によれば、妊娠を機にお酒をやめていた辺見だったが、育児が一段落して解禁した途端、こんな暴言を夫に発して夫婦間に亀裂が入ったという。
真偽は夫婦のみが知ることだが、お酒による夫婦間のトラブルは辺見に限ったことではない。都内に住む40代専業主婦はこう言う。
「夫はまったくお酒を飲まないのですが、私は独身時代からお酒が大好き。子供もいないし、毎日、お酒を飲みながら夫の帰りを待っていたのですが、呂律が回らなくなるまで痛飲し、床で寝ていたこともありました…。何度も繰り返すうちに、ついに夫に“距離を置きたい”と言われてしまいました」
これから春を迎え、お花見や歓送迎会とお酒を口にする機会は増える。「私は大丈夫」と思っているあなたこそ危ないかもしれない。
厚生労働省によると、2003年以降の13年間で、男女の飲酒習慣は、男性は4.4%低下したのに対し、女性は2.2%増加した。特に40代で、その傾向は顕著だった。また日本酒造組合中央会が2017年に発表した「日本人の飲酒動向調査」でも、30年前と比べてお酒を飲む女性は20%も増加している。
今や“男性よりも女性の方がお酒を楽しむ時代”なのだ。その背景について、夫婦仲相談所所長の三松真由美さんはこう分析する。
「2016年に施行された『女性活躍推進法』も相まって、女性の社会進出は年々進んでいます。接待などで女性がお酒を飲む機会が増えたことや、所得が増えて生活が豊かになったことなどが関係しているのでしょう。キャリア志向の女性も多く、最近は男性並みに稼ぐ女性も珍しくありません。そのため、夫婦やカップル間の男女の力関係が逆転するケースも見られます。お酒に関する“男女逆転”もその一種でしょう」
女性がお酒を楽しむ時代の到来を受けて、昨今、多くの企業が、女子会プランや主婦向けの飲み放題付きカラオケプランなど、女性客の獲得に力を入れている。共立総合研究所によると、2012年11月時点の女子会の市場規模は1兆7000億円、波及効果まで含めて算出すると、3兆7000億円にものぼる。
市場の拡大が、女性の飲酒に対するハードルを下げていると語るのは、夫婦問題研究家の岡野あつこさんだ。
「かつてお酒を飲む場所といえば、居酒屋やスナックなど女性にとっては敷居の高いところが多かった。しかし、女子会ブームのおかげで飲む場所も増え、女性がお酒を飲んでいても奇異な目で見られることもなくなった。友人とお酒を楽しむ姿は、むしろおしゃれと受け取られるようにもなりました」
◆気分がよくなって、過去の男の話を…
日常的にお酒を楽しむ女性が増えた一方で“トラブル”も急増している。前出の三松さんが語る。