世の経営者や管理職の中には「部下は絶対に裏切らない!」と思い込んでいる人も少なくないだろうが、堀江貴文氏はそうした思い込みに疑問を呈する。「いつか裏切る、状況が変われば離れていくと考える方が、自然だろう」と語る。では、仕事の人間関係を築くうえで大切なことはなにか。
堀江氏が最新刊『属さない勇気』で解説している、働き方や生き方の未来についての新たな提言を短期集中連載。第6回は、仲間の信頼関係との向き合い方について解説する。信用していたはずの人に裏切られたら、どうすればいいのだろうか。
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人気漫画『闇金ウシジマくん』では、仲間を裏切ったり、裏切られたりする様がリアルに描かれている。総じて、裏切ったヤツは何らかの報いを受けている。だが、現実はどうだろうか。信用関係にあった人をひどく裏切って、うまく成功したという話はけっこう聞く。
そして、裏切った側が必ず報いを受けているわけではない。転落した人もいるが、割と多くはケロッと復活して、また怪しいビジネスを続けていたりする。意外とそんなものだ。裏切るヤツは裏切る。そして裏切ったヤツも成功する。
だから、裏切りを根絶することはできない。人はいつか裏切る……とまで断言するのは言いすぎかもしれない。しかし、心が通じ合ったつもりでも、人と人の信用関係が永続的に保たれるという保証は、決してないことは、覚えておきたい。
私はいまだに、「ライブドア事件では部下に裏切られて大変でしたね」などと言われる。なるほど、物事を表面的にしか見ないヤツはそうとらえるのか、と変に納得した。