夜な夜な港区界隈で「ハイスペック男性」たちと飲み会を繰り広げている港区女子。そんな彼女たちは、「どうせお金目当てでしょ」「女を武器にして……」と批判されることが多い。そんな中、“哲学”を持ち、ハイスペック男性の「プロ彼女」から「プロ妻」へと進化した女性がいる。現役港区女子の吉川リサコ氏がリポートする。
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「プロ彼女」という言葉が流行った。俳優・西島秀俊が結婚した頃である。彼は、女性週刊誌で「交際相手に求める7か条」として、以下の“掟”があると報じられていた。
1 仕事のワガママは許すこと
2 映画鑑賞についてこない
3 女性も目標を持ち一生懸命であること
4 “いつも一緒”を求めない
5 「女の心理」の理解を求めない
6 メール返信がなくてもOK
7 1か月半会話なしでも我慢すること
要は、「私たち付き合っているんだから…」的な女のワガママは一切言わないということだ。それをできる女が「プロ彼女」だという。
そして、ハイスペック男性の多くは「プロ彼女」を求めているものだ。ビジネスにプライベートに忙しい彼らに「毎日LINEしたいよ」「スタンプくらい返せるでしょ」なんて言うのは三流女である。
ナナコは立派な「プロ彼女」だった。ナナコの彼氏は、たいがいの高級レストランで顔も名前も知られている内藤(仮名)という男である。
内藤は、もともとコンサルティング会社にいたが、今は数々のベンチャー会社に投資している。内藤が36歳、ナナコが21歳の時に知り合った。内藤は毎晩飲み歩く。その飲み会にたまたまナナコが参加した。
内藤は華奢な女が好きだった。今までの彼女は山田優のような長身小顔ばかりである。
が、ナナコは正反対。背は高くなく童顔で、グラビアアイドルの篠崎愛を思わせる「可愛い系」だった。ただ、彼女の毒舌トークを内藤が面白がり、交際がスタートした。