港区女子たちは、医師や弁護士、実業家や外資系金融勤務といったハイスペック男性たちと仲良くなるため、自分磨きを欠かさない。容姿端麗な彼女たちは、会社でセクハラのターゲットにされがちだという。現役港区女子の吉川リサコ氏が港区女子たちの#metoo事情を綴る。
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「#metoo」でセクハラがつぶやかれたりする最近。港区女子には会社で普通に働くOLもいる。それらの会社には、勘違いおじさんも多い。私の周りの港区女子20人あまりに聞いてみたところ、会社でセクハラされた経験がないのはわずか2人。
この2人は、危機管理が徹底した大企業で、「ちゃん付けで名前を呼ぶだけでアウト」「タクシーは相乗り厳禁!」なんてルールもあるらしく、社内の居心地はいいらしい。しかし、残りはオーナー企業、派遣社員、大企業だけれどハラスメント教育が徹底されてないなんて理由で、セクハラ経験者ばかりである。
普段からおじさん受けする港区女子。見た目からしてキラキラして可愛いのだ。それに接近したい勘違いおじさん。年の差婚や不倫ブーム(?)の波にあおられて、「俺もイケるかも」なんて思っているのかもしれない。
混んでいるエレベーターでさりげなく股間をすりつける上司、手の甲でお尻あたりをサッと触るおじさん、業務外のメールをしてくる先輩。様々である。
田中みな実っぽい犬顔の奏美(24)は、とあるメーカーの営業事務に新卒で入り働いていた。しかし課長とは毎週「ミーティング」と称した面談タイムがあり、個室で1時間もの間、雑談まじりの話をする。そこでは「最近おいしかったお店ある?」「誰と行ったの? 彼氏?」などと仕事と関係ない話題も聞かれる。聞かれまくる。
接待なんかないはずの事務仕事なのに営業の接待に駆り出されたり、接待先から「可愛いから」と集合写真をとられたり、違う課の課長、さらには常務まで彼女を私的な夕飯に誘った。彼女は、女子社員には「媚を売っている」と陰口を叩かれ、男性からはセクハラを受け続け、会社を辞めた。
港区女子界隈でも美人として有名な壇蜜似の知代(29)は、ある大手不動産会社で営業アシスタントをしていた。営業部長に夕飯に誘われ、断われずにしぶしぶ行くと個室の中華料理。そして部長は知代さんの手を握り、「いつもネイル綺麗にしてるよね。月いくらかかるの? 本当に綺麗な指だなあ」といい、「舐めたいなぁ」そう呟いたかと思いきや、おもむろに指を口に入れた。