芸能

『半分、青い。』 1週目から異例の仕掛けラッシュで話題作り

好スタートを切った『半分、青い』(公式HPより)

 4月に始まった永野芽郁(18)がヒロインを務める連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)。朝ドラでは今までの作品とは違った演出などがネット上でたびたび話題を呼ぶが、このドラマは1週目からそうした仕掛けが「異例」というほど立て続けに繰り出されている。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんがこの「異例」の事態について解説する。

 * * *
 前作『わろてんか』、前々作『ひよっこ』、前々々作『べっぴんさん』を上回る初回視聴率21.8%(ビデオリサーチ、関東地区)を記録するなど、幸先いいスタートを切った朝ドラ『半分、青い。』。

 放送前から「句読点を混ぜたユニークなタイトル」や「ヒロインの胎児時代からはじまる」ことが話題を集めていましたが、その他にも「あれっ? 何か違うぞ」と思わせる仕掛けが、まだ1週目にも関わらずたくさん見られるのです。

◆「生まれた直後」ドラマ史上最速の出会い

 確かに、CGで描かれた胎児の朝ドラ登場は、異例の仕掛けと言っていいでしょう。しかも妊娠発覚時、ヒロインの母・晴(松雪泰子)は、「(妊娠しないように)気をつけとったし、やってまった……。そもそもウチ、食堂忙しくてあんまりそういうこと(子作り)はしてないのに……どうしよう」と言っていました。「母親がヒロインの妊娠を喜ばない」というシーンは、朝ドラでは異例です。

 もちろんそれには理由があり、晴には腎臓の持病があるため、子どもを産む気はなかったのですが、次のシーンでも晴は夫の宇太郎(滝藤賢一)に「どうしたい?」と聞き、夫は「俺は晴さんが元気なのがいい。晴さんが第一や」と返事。胎児のヒロイン(永野芽郁)が「ウソ!? 私は?」とツッコミを入れるほど、子どもは二の次でした。産むかどうか迷われたあげく、お産中も痛みから「もう子どもなんかいらん!」、生まれたあとも「サルみたい」と言いたい放題です。

 その「胎児がナレーションを担当している」のも異例の仕掛け。なかには「私、眠い。気持ちいい。ここは世界で一番気持ちいい場所。ふわふわのポワンポワン」「(へその緒が絡まる命の危機に)エッ、私生まれてこないうちに終わりますか? お母さんの顔見たいです! 私、生まれたい!」などの実況中継風もありました。今後、ナレーションはヒロインの祖母・廉子役の風吹ジュンさんに代わることから、胎児のナレーションは第1週目のために考えられた仕掛けであることが分かります。

 ただ、2話の終盤、難産の末にヒロインは生まれ、胎児のCGはここでお役御免。しかし、すぐさま「ヒロインと相手役が生まれた日に出会う」という異例の仕掛けが用意されていました。同じ病院で、ほぼ同じタイミングで生まれ、隣同士のベッドで寝ていたのです。「生まれた直後で、まだ命名前の出会い」という点では、ドラマ史上最速と言えるでしょう。

◆1週目からCG→新生児→小3とヒロインがリレー 

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン