ライフ

マンションルール無視のモンスター居住者にどう対応すべきか

騒音、振動問題もすっきり解決するケースは少ない

 今年の春は転居できない「難民」が続出するなど、引っ越しシーズンに異変が起きているが、一方でマンション住民の顔ぶれが大きく変わったところもあるだろう。そんな季節に起きやすいのが、住民間のトラブルだ。騒音やベランダ喫煙などのマナー違反者のほか、最近は過度なクレーマーの存在も問題となっている。住宅ジャーナリストの榊淳司氏が、手に負えない“モンスター居住者”たちへの対処法をアドバイスする。

 * * *
 学校の先生たちを悩ます「モンスターペアレント」が一時期よく話題になった。しかし、分譲マンション内の「モンスター居住者」については、あまり知られていない。なぜなのだろう。モンスター居住者というのは、そのモンスターぶりの中身にもよるが、同じマンションの住民にとってはそれなりに悩ましい存在であるはずだ。

 私が知っているモンスター居住者のケースをいくつか挙げてみたい。

◆モンスタークレーマー

 管理組合の運営や管理会社の業務にやたらと難癖をつけてくる御仁である。これは最もありがちなことだ。

 例えば、管理会社から派遣されている管理員を「気に入らない」という理由で罵倒する。そして管理会社に人員の交代を要求する。また、管理組合の運営にやたらと難癖をつけ、理事会にまで入り込んできて、議事進行を妨害しようとする人もいる。

 この2つのケースは、私はともにクレーマーのご本人を存じ上げている。お二方ともに定年退職をなさって、時間があり余っている。心理学でいうところの「承認欲求」のひとつとして、クレーマーになられているように思えた。

 ただ、この程度ならどこの管理組合でもありそうなことだ。私のところにやって来た別のある御仁は、管理組合の運営に手続き上の齟齬(そご)があったとして2回も裁判を起こされた。そのうちのひとつでは勝訴の判決まで取っていらした。

 しかし、その中身をお聞きすると「そこまでやらなくてもいいでしょ」という些細なもの。この国では誰でも裁判を受ける権利があるが、それを濫用するのもどうかと思った。

 それで、こういうクレーマーに対しては、どう対応すればいいのか。答えはない。ただ、それぞれの手続きに従って、粛々と運営を進めるしかない。やってはいけないのは、こちらも熱くなって対応することだ。クレーマーさんたちは騒いで自分を認めさせるのが目的なのだから、熱く対応されると大喜びするはず。そしてさらに騒ぎを大きくしようとする。だから、できるだけクールに対応すべきだ。

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン