3月末で退職した有働由美子アナは1991年にNHKに入局。記者志望だったが、アナウンサーとして採用された。2007年に特派員としてアメリカ総局へ異動し、帰国後の2010年から『あさイチ』を担当した。
「わき汗、尿漏れ、セックスレス、卵子の老化など、触れにくい話題に自らの体験を交えながらガンガン切り込んでいく姿勢が高く評価されました。ただ、独身で子供のいない自分が、主な視聴者である主婦層の支持を集められるかどうかという葛藤は常に抱えていたみたいです」(NHK関係者)
紅白歌合戦の紅組司会を3回、総合司会を3回務めるなどキャリアを積んだ有働アナの役職は「チーフアナウンサー」。男女合わせて約500人いるNHKアナの中で15%ほどしかいない、いわゆる管理職だ。
「普通の会社でいう部長クラスで、近々局長級のエグゼクティブアナウンサーになると見られていました。女性社員にとっての“目標”でもありました」(前出・NHK関係者)
だが、約束されていた順調な出世が有働アナにとっては足枷になっていた。
「出世するということは、部下が増えて管理職としてのデスクワークが増えていくということです。働き方改革を推進しているNHKでは、仕事内容や残業時間が厳しく管理されています。
あさイチに出演しながら、現場にも出て、管理職の仕事をするというのは現実的ではない。局としては、そろそろ有働さんには後進を育てるのに注力してもらいたいという意向があったそうです。実際、有働さんは姉御肌で面倒見もよく、昨年紅白の司会をした桑子真帆アナや、あさイチの後継者である近江友里恵アナなどは丁寧なアドバイスを何度ももらったそうですからね。
ただ、局の意向と、現場に出てテレビ出演を続けたいという有働さんの考えにちょっとずつズレが出てきてしまったようなんです」(前出・NHK関係者)
一方で、有働アナの人気と知名度が、これまでのNHKアナの枠から逸脱していたことも事実だ。昨年1月、石田ゆり子(48才)のインスタグラムが話題を呼んだ。石田、滝川クリステル(40才)、亜希(48才)、陣内貴美子(54才)と並んで写真に収まっていたのが有働アナだった。