開幕から10日あまりで「異次元」の評価を定着させた感のある大谷翔平。本拠地・エンゼルススタジアムでの人気ぶりもチーム屈指だ。
4月下旬からは、昨季ワールドシリーズ制覇のアストロズ(現地時間23~25日)、名門ヤンキース(同27~29日)といった強豪との対戦カードが控える。
アストロズのエース右腕、ジャスティン・バーランダーと「打者・大谷」、昨季は新人ながら52本塁打を放ったヤンキースのアーロン・ジャッジと「投手・大谷」といった、超一流選手との対決が見られるのだ。
「そうした対戦を前に、米3大ネットワークのNBCでは、『大谷の防御率2.08はバーランダーを上回り、長打率.889はジャッジを上回る』といった報じ方をされており(数字は8日時点)、並み居る難敵をなぎ倒してくれるという期待が高まっている」(現地記者)
注目が集まるのは、今後の起用法だ。打者としては「8番・DH」、投手としては「先発ローテーションの4~5番手」という位置づけだが、すでに現地メディアでも「DH解除」で投手として登板しながら打席に立つ可能性が取り沙汰されている。エンゼルスを率いて19年目の知将マイク・ソーシア監督はどんな起用を考えているのか。MLB研究家の福島良一氏はこう解説する。
「チーム事情としては、左の長距離バッターはコール・カルフーン1人だけで、1~4番の上位打線には右打者が並んでいる状況ですから、左の『打者・大谷』を上位に持っていきたいところです。なんといっても、センター方向に大きな打球を飛ばせる打者はメジャーでも貴重ですから。ただ、今季に関しては、ソーシア監督はシーズンを通して二刀流を継続させることを最優先に考えるでしょう。そのためには、打者として過度な負担を掛けず、比較的気楽に打てる打順での起用を続けるのではないか」