38年前の「とんねるず」結成以来、石橋貴明とともにバラエティ界の第一線を走り続けてきた木梨憲武(56)。コンビ唯一のレギュラー番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)が3月で幕を閉じたが、ことさら感傷に浸る様子はない。
「いやあ、30年もやりたいことをやらせてもらいましたからね。フジテレビさんには感謝しかありませんよ」
すでに業界では確固たる地位を築いているが、偉ぶるところは微塵もない。気さくに誰かれとなく話しかけ、その場を和ませる。気遣いの人だからなのであろう、家庭での威厳はなきに等しいという。
「子供たちの進学とか人生の節目といった大事な場面では出る幕がありません(笑い)。15歳の末娘を毎朝学校まで送って、車の降り際に『千円持ってる?』と聞くのですが、持っていなければ渡すので“千円オジさん”と呼ばれています。家ではゴミの段ボールを紐で結んで紙袋に入れる係なので、“段ボールオジさん”ですね(笑い)」
木梨家を取り仕切るのは、妻である女優の安田成美。2男1女を育て上げ、すべてを差配する安田には、さしもの木梨も頭が上がらない。
「昭和のオヤジじゃないけど、子供たちには『身だしなみに気をつけろ』とか『遅刻をするな』『きちんと挨拶をしろ』なんて当たり前のことしか言いません。
でも、笑わせることにかけては体張ってます。家族で食事に出掛ければ、わざと電信柱にぶつかって転んでみたり(笑い)。娘は引くけど、成美さんは『うまい!』って笑ってくれる。相手が笑ったら勝ちだと思っているんです(笑い)」