体重計に乗れば体脂肪率や筋肉量などから判断される「体内年齢」が表示され、脳トレの結果を見れば「脳年齢」が診断される……。年齢に関する指標は数あれど、いま一つピンと来ないのは、生活に直結していないからだ。もし、普段行なっている動作や行動から“日常生活年齢”がわかるとしたら──。
●寝入った子供を抱きかかえて徒歩5~6分の家に帰れれば40代
年代別の体力については、厚労省も基準を示している。「運動基準・運動指針の改定に関する検討会報告書」(平成25年3月)によると、10メッツ(METs)の運動を3分間以上継続してできたら、40~59歳の平均体力の基準を満たすという。60~69歳は9メッツだ。
メッツとは運動強度を示す単位で、安静時を1として何倍のエネルギーを消費するかという数値である。10メッツの運動とは約23~約34kgの物を上の階に持っていく運動になる。5メッツの運動なら倍の時間行なえば10メッツとほぼ同等の運動量をこなしたことになる。秋津医院院長の秋津壽男医師(循環器内科)はいう。
「メッツの基準と私の経験則から言えば、体重20kg強程度の小学校低学年の子供や孫をおんぶしたり抱きかかえて、徒歩5~6分の家に帰ることができれば40~50代の体力ということになります」