無期限謹慎──酒の勢いに任せた「キス」の代償は重かった。TOKIO・山口達也(46)が、番組で知り合った女子高生に対する強制わいせつ容疑で書類送検されたことを受け、4月26日に会見を開いた。冒頭、30秒以上にわたって頭を下げて謝罪の言葉を並べた山口だが、スキャンダルの影響は本人だけにとどまらず、TOKIOの他のメンバーにも広がることは必至だ。特に注目されているのが、TOKIOの「CM価値」である。
山口単体ではなくグループのメンバーと共に出演するCMは4本(スズキ自動車、福島県、フマキラー、ヤマト運輸)。これらはすでに差し替えや放送中止などが決定・検討されている。違約金は2億~3億円とも見込まれるが、はたして今後、残されたTOKIOメンバーのCM価値はどうなるのか。広告代理店の営業担当は、過去のスキャンダル時の対応が参考になると述べた。
前例としては、山口と同様に「謹慎」に追い込まれたベッキーが挙げられる。2016年1月、当時10社のCM契約を持っていたベッキーは、「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音と不倫していたことを週刊文春に報じられすべての契約を失った。CM復帰は同年12月のLINEのCMナレーションまで待たなくてはいけない。以後数社のCMに出演しているが、「ナショナルクライアント」と呼ばれる超大手企業との契約はない。
また、矢口真里は2013年5月に不倫が発覚し、2016年3月、ナショナルクライアントのひとつ、日清食品のCM復帰までに約3年を要した。矢口は「OBAKA’s UNIVERSITY」の心理学部准教授役で「危機管理の権威」として登場。「二兎を追う者は一兎をも得ず」などと講義する様子が描かれた。これに対しては「開き直っている」などの批判が寄せられ放送は1週間ほどで中止となった。
ベッキーについてはナショナルクライアントが起用に二の足を踏んだ形になり、矢口に関してはナショナルクライアントが起用して痛い目に遭う結果となった。不倫発覚という一度の失敗が2人のCMキャラとしての価値を大いに下げたわけだ。これを念頭に置いたうえで前出の営業担当はこう語る。