体重計に乗れば体脂肪率や筋肉量などから判断される「体内年齢」が表示され、脳トレの結果を見れば「脳年齢」が診断される……。年齢に関する指標は数あれど、いま一つピンと来ないのは、生活に直結していないからだ。もし、普段行なっている動作や日常生活の行動から“本当の年齢”がわかるとしたら―─。これを「日常生活年齢」という。
体と同様、脳も衰える。「最近、物忘れがひどくなった」「人の顔を覚えられない」といった自覚症状がある人もいる。脳が歳を取ることで、できることは変化する。そうしたことから判断すると、人はいったい何歳だといえるのか。
●スーパーで釣り銭の小銭を減らす支払い方ができない人は60歳以上
人間の知能には「結晶性知能」と「流動性知能」の2つがある。結晶性知能は、長年の経験や学習から獲得される知能で、言語能力、理解力、洞察力などが含まれ、歳を経てもあまり劣化しない。
一方、流動性知能は、環境に適応するために新たな情報を処理する能力で、計算能力や直感力、法則を発見する能力などが含まれるが、20歳前後をピークに下降線を描き続けるといわれている。