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今上天皇退位で「天皇制は敗戦期に匹敵するほど流動化する」

2018年の新年一般参賀 共同通信社

 作家の佐藤優氏と思想史研究家の片山杜秀氏が「平成史」を語り合うシリーズ。国際情報誌SAPIO誌上で行われた対談は最終回を迎え、単行本『平成史』としてまとめられた。最後のテーマは、「今上天皇の足跡」となった。

 * * *
佐藤:平成の主人公、その人はもちろん今上天皇です。2016年8月8日、今上天皇は象徴としてのお務めについて「お言葉」を発しました。つまりは「譲位」です。このお言葉をどう捉えるかが、平成史の肝になると思います。

片山:平成史の最終回にふさわしいテーマですね。

佐藤:片山さんはお言葉をどう受け止めましたか?

片山:まず考えたのは、元号の問題です。明治、大正、昭和は天皇の崩御によって元号が変わる体験を国民にすり込んで終わりました。その国民的体験の再現を、生きているうちの「譲位」により、今上天皇は自ら手放してしまった。この影響が今後どうでるのか。

佐藤:ご指摘の通り「譲位」は歴史の流れを変えるカイロス──機会になるでしょうね。「譲位」で歴史の分節を変えてしまった。

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