中国・北京で開かれていた北京モーターショー。日系メーカーも参加する中、トヨタ自動車がモーターショーに合わせて世界初公開したのは、「レクサスES」の新型モデルだ。レクサスといえば高級車ブランドの代名詞だが、特にESは中国で人気が高いという。一体なぜなのか。現地で取材したモータージャーナリストの鈴木ケンイチ氏が報告する。
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5月4日まで行われていた北京モーターショーで、トヨタはレクサスの新型「ES」を発表しました。このモデルは、今秋から日本でも発売されるとアナウンスされています。
ちなみに、「ES」は、もともとトヨタの「ウインダム」という名称で販売されていましたが、2000年代後半から日本での販売が終了。しかし、世界市場ではレクサス「ES」として販売が続き、今では世界で最も売れるレクサスへと成長しています。そんな世界で人気のクルマがようやく日本にやってくるのです。
では、このレクサス「ES」とは、どのようなクルマなのでしょうか。
端的に言えば、中国で非常に人気の高いモデルです。なんと、中国で販売されるレクサスのうち、「ES」が占める割合は45%にもなっているのです。アメリカでの「ES」は17%ですから、中国の「ES」人気は突出しています。それだけ「ES」が、中国人の嗜好にフィットしているのでしょう。
そんな「ES」の特徴は、大きくて立派に見えること。新型「ES」は、その特徴をさらに伸ばし、ボディは旧型よりも一回り大きな全長4975mm×全幅1865mmとなっています。レクサスのフラッグシップ「LS」には、届きませんが「クラウン」よりも大柄です。何も知らない人であれば、フラッグシップモデルと見間違うかもしれません。
しかも、エンジンを横に置く、前輪駆動(FF)ですから、室内も広々。後席の広さも際立っています。友達を後席に載せて、「おお、こんなに室内が広いんだね」と驚かせるのが、中国人の喜びのひとつ。「ES」は、そんな中国人の心を満足させてくれるのです。