中国江蘇省の南京大虐殺記念館で、子供たちが大きな声を上げて記念館内の池に入ったり、小石を池めがけて投げて遊んでいるのをしり目に、一緒に来ている親たちがまったく注意せず、ぼーっとしている様子を映した動画がインターネット上で公開され、300万回以上も再生されるなど大きな話題を呼んでいる。
記念館の職員は「日中戦争における中国人犠牲者の霊を弔うために建設されたもので、子供たちの遊び場ではない。館の尊厳を貶める行為であり、他の見学者の安全を考えて、しっかりと注意していきたい」と警告。
ネット上でも「聖地を汚す行為だ」との声がある一方で、「子供の遊びに目くじらを立てることもない」との書き込みも意見が対立しているが、今年は南京事件の80周年に当たっていることもあって、ちょっとした論争になっている。
発端はこの模様を撮影した男性が、上海を拠点にしているインターネット・ニュース・サイト「新聞」に、30秒ほどの動画を投稿したうえで、「記念館の意義について、子供たちが理解できなくても、その親たちはどうなのか。南京大虐殺については、すべての人々が少なくとも知っておかなければならないことだ。子供たちの行為はあまりにも不埒ではないか」と自身の意見を書き込んだ。
これに対して、「このような意見はあまりにも感情的だ。たかが子供たちの行為ではないか」などの意見も書き込まれているという。