「中学2年生の天才少女作家」と「国民的アイドル兼作家」という異色の組み合わせの対談が行われた。
天才少女は、小学館「12歳の文学賞」を3年連続で受賞し、昨年10月の14才の誕生日に『さよなら、田中さん』で作家デビューしたばかりの鈴木るりかちゃん(14才)。対談のお相手は、乃木坂46の高山一実(24才)。高山は文芸誌『ダ・ヴィンチ』で小説『トラペジウム』を発表するなど、作家との“二刀流”の活躍を見せている。
若い女流作家2人に「母の日」への思いを聞いた。
高山:5月13日は「母の日」だけど、何かお母さんへのプレゼントは考えている?
るりか:今年はまだ考え中なんですけど、小さい頃はカーネーションに見立てた料理を作ってあげたことがあります。
高山:えぇ~素敵! お料理好きなんだね。お母さんにバレないように作るの?
るりか:そうですね(笑い)。
高山:私も高校生の時、手作りのチーズケーキをプレゼントしたことがある。でも照れくさくて…。台所で作っていたら絶対にバレちゃうじゃない? だからお母さんに「今日どっか行かないの?」とか言って、無理矢理外出してもらって作りました。
帰宅した母にチョコペンで「Thank you」って書いたケーキを渡したら、泣いてしまって…。普段、母は絶対に泣き顔を見せないタイプだったから、すごく印象に残っています。今年はおいしいご飯にでも連れていければなって思ってます。
──お母さんに感謝の言葉を伝えるとしたら?
るりか:母は小説を書く私に対して、「自分のやりたいように、好きなように活動していいよ」って言ってくれました。実際、小説を書いていると深夜になってしまうこともしばしば。翌日は昼過ぎまで寝てしまうんですが、母は何も言わず寝かしておいてくれます。
それだけじゃなく、取材の送り迎えをしてくれたり、重い資料などを運んでくれたりと、執筆に集中できる環境を最優先に整えてくれる。それがとてもありがたいです。
高山:るりかちゃんは14才だけど、すでに母親の有り難みを理解していて偉い! 私はひとり暮らしを始めてから、ようやく母親が大切な存在だって気がつきました。
それまですごく傷つけてしまった分、挽回したいという気持ちが強い。アイドル活動は応援してくださるファンのかたがたに喜んでいただきたいという思いがいちばんですが、それと同じぐらい、母に「自慢の娘」って思ってほしいという気持ちもあります。