入るとさっぱり気分爽快。ちょっとしたリフレッシュであり、憩いの場でもあるサウナ。だが、有名人がサウナに入った後に倒れたという話もよく聞く。実は専門家の意見も割れている。最新の知見とは──。
興味深い研究結果が、サウナの発祥地であるフィンランドから出た。英ブリストル大学のセトー・クヌツォー博士らは、フィンランド東部に住む53~74歳の1600人を対象に、サウナ利用と脳卒中との関連性について約15年にわたって追跡調査。その結果を5月2日、米国神経学会の医学誌で発表した。
それによると、サウナに週4~7回入る人は、週に1回のみの人と比べ、脳卒中のリスクが約61%低かったというのだ。サウナー(サウナ愛好家)にしてみれば、まさに“我が意を得たり”というところだろう。
◆心臓の負担が軽くなる!
医療経済ジャーナリストの室井一辰氏が解説する。
「この研究グループは2015年に医学専門誌『JAMAインターナルメディシン』で、サウナが心臓疾患による死亡リスクを下げるという研究結果を発表したことでも注目されました。サウナの効能を科学的に検証しようとする研究者が、新たな成果をあげたといえます」
論文の執筆者であるクヌツォー博士は、本誌にこう話した。