昨年、3位ながらクライマックスシリーズを勝ち上がり、日本シリーズでもパ・リーグの王者ソフトバンクを苦しめた横浜DeNAベイスターズ。今季は開幕前に優勝候補に挙げる解説者もいたほど前評判が高く、4月は8連勝するなど一時は首位に立っていたが、4月22日から4連敗。28日に連敗を脱するが、30日から引き分けを挟んでまた4連敗。一時はBクラスに転落した。
その流れを変えたのは、5月6日の巨人戦で『2番・右翼』に抜擢された新外国人ネフタリ・ソトだった。初回に桑原将志を1塁に置いて、二塁打を放ち、チャンスを拡大。2打席目には来日初本塁打を放ち、この日DeNA打線は12得点と大爆発し、連敗を4でストップさせた。野球担当記者が話す。
「ラミレス監督にとって『長打の打てる2番』は悲願です。就任当初、中畑清監督時代に3番が指定席だった梶谷隆幸を2番に指名。バントを多用しない超攻撃型打線を掲げましたが、梶谷は2番にフィットせず。昨年の終盤は柴田竜拓、今年の4月は大和と小技もできる日本でイメージされる“2番らしい2番”が座っていましたが、一発も打てるソトこそラミレス監督の理想とする2番打者です」
DeNAは、ソトが2番に座る前の11試合で5得点以上は2試合のみと打線が機能せず、2勝8敗1分と負け越していた。しかし、ソトが2番に入ってからの11試合(5月20日の巨人戦まで。記録は以下同)で5得点以上は7試合と大幅に増加。うち2ケタ得点は3試合にも上り、6勝4敗1分と息を吹き返した。
ソト自身はこの11試合で4割4分7厘と驚異的な数字を残している。