「結果的には、不倫が発覚した時から、離婚するという南さんの意思は一貫して変わらなかったそうです。あれから1年と2か月。渡辺さんにとっては“針のむしろ”だったでしょうね。これほど時間がかかったのも、渡辺さんの大河ドラマの出番が終わるのを待ったということのほかに、財産分与をめぐって水面下で綱引きが行われていたからだそうです」(芸能関係者)
ハリウッドでも評価の高い名優・渡辺謙(58才)と女優・南果歩(54才)という、注目される夫婦だけに、世間は夫の不倫に妻がどんな決断を下すのかを固唾をのんで見守っていた。そしてついに5月17日、ふたりはFAXやツイッターで離婚が成立していたことを明らかにした。
「今振り返れば、昨年7月の会見で渡辺さんが夫婦関係の修復について、“ぼくが言える立場ではない”“まだまだそこまでいかない”という消極的な発言を繰り返していたのも、覚悟をしていたからでしょう。実際、騒動以来、渡辺さんは自宅に寄りつかず、長野・軽井沢の別荘や都内のホテル、娘の杏さん(32才)の自宅などを転々としていたといいます」(前出・芸能関係者)
本誌・女性セブンは昨年5月下旬、都内一等地にある夫婦の豪邸から段ボールに詰められた荷物が次々に運び出されるところも目撃している。ずっと前から“謙さんの居場所”は、もうなかった。
「渡辺さんも、自分がしてしまったことを充分にわかっている。南さんに謝って許してもらおうという雰囲気でもなく、覚悟は決めていたそうです。結婚する際に結んでいた『婚前契約』のことも頭にあったと思います。あれだけ厳しい条件で夫婦のルールを決めていたのに破ってしまったわけですから…。全面降伏の気持ちだったと思います」(夫婦と親しい知人)
「婚前契約」とは、結婚前に、結婚後の生活スタイルについて夫婦で取り決めておくこと。日本では聞き慣れないが、欧米では習慣的に取り交わされているもので、たとえば「休日は必ず一緒に出かける」「DVがあったら○万円」といった具合だ。さすが海外でも活躍する夫婦らしい。
「婚前契約の内容は原則的に自由です。よほど社会的に逸脱した内容でない限り、法的にも拘束力を持ちます。つまり『浮気をしたときの慰謝料額』を定めていた場合には、原則的にその額は契約として有効です」(加藤憲田郎弁護士)
渡辺は過去にも不倫で訴訟になった経験もあり、それを繰り返さないために厳しい契約を結んでいたようだ。