累計120万部のベストセラーとなった『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(通称『ビリギャル』)のモデルとして知られる小林さやかさん(30才)は現在、北海道の札幌新陽高校でインターン(実習生)として働いている。教師とはまた違った形で教育の場に足を踏み入れた“ビリギャル”は、高校生たちにどんなことを教えているのか。“ビリギャル流学校教育”を知るため、さやかさんの1日に密着した。
朝8時前、さやかさんは女子生徒とおしゃべりをしながら登校。昇降口で「じゃあ、また後でね」と言い合う姿はまるで友達同士のようだ。
登校するとすぐさま3階の進路支援室へと向かう。ここにさやかさんのデスクがある。パソコンを開き、スケジュールチェックをすると、すぐに書類の作成を始める。
「この学校には『クリエイティ部』という、生徒たちがデザインした服を売っている部活があるんですが、ネットで全然売れなくて…。どうしたら売れるだろうって生徒たちと相談した結果、『しんようカフェ』というイベントを開催することに。その打ち合わせを昼休みに行うので、そこで使うプリントを作っています」(さやかさん)
8時15分からは全職員の朝礼に参加。終了後、さやかさんは先生たちに積極的に声をかけ、真剣に話し込む。その姿は教師と何ら変わらない。
「先生たちの中には、最初私を煩わしいと感じていた人もいると思います。私ならそう思う(笑い)。だから、最初の1か月は生徒より先生たちに受け入れてもらえるように、たくさん話をしました。そうじゃないとここでは何もできないと思ったから」(さやかさん)
その後はホームルームや各クラスの授業を見学。生徒たちとコミュニケーションを図る。あるクラスではこんなやりとりを目撃。
さやか「えぇ~! つきあったんだ? よかったじゃん」
女子生徒「うん! 今めっちゃ幸せ」
教師ではない、さやかさんだからこそ、こんな恋バナも許されるのだろう。この女子生徒が言う。