実力が全てなのがプロの世界……のはずだが、そこに“記録”が絡むと、問題は厄介になる。故・衣笠祥雄氏に次ぎ、連続試合出場で歴代2位の記録を継続中の阪神・鳥谷敬(36)。起用するか否かを決めるのは、同歴代3位の金本知憲監督だ。
同じチームで、同じ記録を追った立場であったことは、どう影響するのか。虎ファンの目下の最大関心事だが、阪神監督OBをはじめ、重鎮たちの意見も大きく割れた。
「鳥谷は実力でレギュラーを奪われたわけやないからな。金本監督の起用法は“なんでや”と思うわ」
そう語るのは、2005年に現役時代の金本と鳥谷を擁してリーグ優勝を果たした、阪神第30代監督(2004~2008年)の岡田彰布氏だ。
鳥谷の連続試合出場は、衣笠祥雄氏の日本記録(2215試合)まで300試合を切る。しかし、今季の鳥谷は打率.149に低迷(数字は5月23日終了時点、以下同)。阪神打線がチーム打率.225、128得点と、2部門で12球団最下位に沈むなか、金本監督が鳥谷を“切る”可能性が取り沙汰されている。
ただ、前出・岡田氏は「試合で使わないから鳥谷の調子が悪くなった」と、起用法に疑義を呈する。