国内

北海道の高校勤務のビリギャル、生徒にやる気出させる深慮

先生がたと打ち合わせする表情は真剣(撮影/菅井淳子)

 累計120万部のベストセラーとなった『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(通称『ビリギャル』)。この本は、偏差値30で学年ビリだった金髪ギャルが、慶應義塾大学に合格した実話だ。

 その本のモデルとして知られる小林さやかさん(30才)が、札幌新陽高校・2年8組で、今年4月からインターン(実習生)として働いている。そんなさやかさんに密着した。

 この日は保護者懇談会が開催されるため、授業はいつもより早い15時に終了。終業のチャイムが鳴ると、帰り支度をした生徒たちが進路支援室へと集まってくる。さやかさんが設立した部活「あそ部」のメンバーだ。さやかさんを囲み、ガールズトークが始まる。高校生でメイクはありかなしか、という話題になると、部員たちは興味津々。ここでもさやかさんは生徒たちと同じ目線に立つ。

「メイクって高校生はなんで禁止なんだろうね? 社会人になったら化粧しないとマナーがなってないって言われるのにね」

 またビリギャルの本領を発揮する場面もあった。生徒から英語の勉強法を尋ねられると、当時使っていた辞書を広げて、「わからない単語を辞書で調べたとき、1回目は下線を引く。2回目は波線。3回目になったら、それは受験本番に出てくる可能性が高い単語ということだから、マーカーで塗って、別紙に書き出してトイレとかに貼っておくの。すると何度も視界に入ってくるから覚える」といったビリギャル流の勉強法を披露すると生徒たちからは感嘆の声が漏れた。

 16時半過ぎ、さやかさんは「あそ部」メンバーを引き連れて学校を出る。現在「あそ部」では進路支援室をDIYでカフェ風に改装することを計画中。どうせやるなら本格的にということで、さやかさんの知人が経営するカフェに見学へ行くのだという。

 見学先のカフェは漆喰調の手塗りの白壁に、白木のインテリア。ドライフラワーが飾られた「おしゃれカフェ」だ。“本物”と触れ合うことで生徒のモチベーションを高めることも彼女流の教育法なのだ。

 このように、一日中休む暇なく走り回るさやかさん。自身で掲げた「ワクワクしながら働く大人の姿を子供たちに見せる」という目標を体現しているようだ。

 北の地で働き始めて1か月半が経ち、印象に残っていることをさやかさんに尋ねた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン