湿気とカビの季節が到来。なかでもキッチンは、食中毒も気になる場所だ。そこで、ジメジメに負けない掃除法を伝授します!
梅雨どきのキッチンはたちまち細菌やカビの巣窟に…。『エフシージー総合研究所 暮らしの科学部』取締役・部長で細菌、カビ、ダニの生態を研究する農学博士の川上裕司さんは、見えない敵を撃退するキーワードは“水”だと話す。
「細菌やカビも生物。水がなければ繁殖できません。キッチンは水気が多く、細菌が繁殖するにはもってこいの場所。生ゴミを一晩放置すれば、水もエサも充分にあるので、朝には爆発的に増えています」
さらに、住まいや暮らし専門の『All About』ガイドで3児の母として、ラク家事や掃除を提案する藤原千秋さんはこう語る。
「水気を含んで放置したスポンジには、便器の20倍、約100億もの細菌がいるともいわれています。この時期は、特にこまめに換えることが大切。ふきんも厚手のペーパータオルを使い捨てたほうが、衛生的です」
【シンクの排水口の中は細菌の温床】
危険度No.1は、排水口の奥にあるストレイナー。ついつい調理後の生ゴミを溜めて放置しがちだが、ここは細菌の大好きな場所。急速に繁殖して、嫌なヌメリやニオイの原因に。
◆ゴシゴシすると細菌が飛び散る
汚れが気になるストレイナーはゴシゴシこすり洗いしがちだが、NG! 付着している細菌を飛び散らせてしまう。2mほど飛沫することもあり、広範囲を汚染することに。
◆塩素系漂白剤でまずは殺菌を!
などに水を溜め、キッチン用の塩素系漂白剤を適量加える。そこにストレイナーをそっと浸ける。大切なのは、こすらず静かに浸けること。先に殺菌、そのあと汚れを落とす。
◆しつこい汚れには次亜塩素酸ナトリウム
いわゆるキッチン用の塩素系漂白剤で、微生物の殺菌効果は大。汚れがひどく、しっかり殺菌したい時はこれ。商品の表示通りに使うこと。
◆生ゴミは溜めずにキャッチ!
100円ショップなどで売っている浅い網をつけ、生ゴミを入り口でキャッチ。細菌は金属のイオンを嫌がるため、アルミホイルを丸めて入れておくとヌメリを防げる。