さらに太田氏は、60代の4人に1人が使っているという、部分入れ歯にも注意が必要だと話す。
「患者さんの中には、部分入れ歯を入れっ放しにしてしまう人がいます。
隣の歯にかけるクラスプ(バネ)には、プラークが付きやすいので、虫歯のリスクが高くなります。就寝中も、歯や粘膜に負担がかかりますし、カビの一種・カンジダが増殖して、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクを高めてしまいます」
歯周病による全身疾患のリスク要因は意外なところにも潜んでいるのだ。不適切な治療を続けていると、歯周病が長期化して、結果として歯を失い、全身状態が悪化するケースもある。日本歯周病学会、日本臨床歯周病学会の専門医や認定歯科衛生士のいる施設を選んでほしい。
※週刊ポスト2018年6月8日号