突発的な大ニュースをいち早く伝えるために、朝夕刊の新聞とは別に臨時で発行される「号外」。その発行部数は、どの新聞社もニュースの内容によって異なる。
たとえば読売新聞では、2018年2月17日の羽生結弦選手の五輪2連覇の号外は約50万部も発行し、各地で大きな反響があった。同新聞は2013年9月8日、東京五輪開催決定を伝える号外を約842万部発行し、街頭配布に加えて購読者の家庭に宅配するなどした。
地方紙の場合も規模は違うが、発行までの流れは全国紙とほぼ同じだ。ただ、全国紙のように国内外各地に記者を置いていないため、世界的・全国的なニュースは、加盟する通信社などから情報を入手することが多い。
「共同通信からニュースの一報が入るたびに“ピーコ”音がなる仕組みなのですが、超特大ニュースの場合は、キンコンカンコンというチャイムが鳴ります。この鐘の音がスピーカーから響くと、フロアに緊張感が走り、号外にするかを検討します」(地方紙元編集局責任者)
ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者の上乃久子氏によると、海外では日本ほど頻繁に号外は出ないという。
「日本にいる外国人特派員たちは日本の号外が珍しいようで、号外を集める人もいます」(上乃氏)