一流商社勤務や弁護士、医師といったハイスペック男性と飲み会を繰り広げる「港区女子」。彼らハイスペ男性にモテる女性たちは、実に様々な方法で食事やデートに誘われる。現役港区女子の吉川リサコ氏が聞いた、仰天の誘い方とは──。
* * *
お母さんがウクライナ人、お父さんが日本人のハーフ港区女子・カレンは、かつてモデル事務所にいて、そこそこファンもいた。しかし、大学卒業後はモデルを辞めて大手企業に勤めはじめ、才色兼備のスーパーハイスペック女子として働いていた。
そんなある日、カレンのインスタに1通のダイレクトメッセージ(DM)が届いたという。インスタにはコーディネートやランチの写真を載せていたくらいなので、全体公開にしていたのである。
「マユミだよね? 覚えてるかな、ナオヤです! 今度ご飯でもどう?」
マユミとはカレンのモデル時代の芸名で、送り主は港区の飲み会で会った男性だった。カレンは港区界隈でもモテまくっているから、名前は覚えていないものの、インスタを見たらかろうじてその顔にも見覚えがあったという。職業は覚えていないが、マユミ時代に誘われた商社系男子との飲み会だったか。
だが、ハイスペ男子からのそうした誘いが数多くあるカレンは、そのDMを無視した。
そして次の日。カレンはインスタのストーリー(編集部注/通常の投稿とは違って、24時間で削除されるため、気軽に投稿できるInstagramの機能)に、こう書き込んだ。
「お腹すいた! 焼肉の気分!」
するとたちまち、DMが届いた。ナオヤからだった。
「焼肉気分なんだね? 奇遇。俺もなんだ。なんか運命感じない? 今日でもいいけど、俺明日早いからゆっくりできないんだ。週末どうかな? 金舌とかジャンボとか予約するよ?」
『金舌』は熟成タンが有名な焼き肉店。『焼肉ジャンボ』もなかなか予約が取れないことで知られる名店である。カレンはもちろん両方とも行ったことがあるし、肉の味は素晴らしいがどうでもいい男と行く意味はない。すると続けてDMが届く。
「とりあえず忙しいから返事ないのは了解済みとして、土曜18時30分から予約したよ! お店のリンク貼っておく。楽しみにしてるよ」
そして金曜日。
「予約したし明日だけど、来れるよね? どんな感じかな? 返事くれる?」