「日常生活はすっかり変わりましたね。自ずと深酒はしなくなりました」
『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系、月~金13時45分~15時50分)の司会者となって丸3年、高橋克実はこの帯番組を軸にすえた生活を送ってきた。船出した当初は苦戦していた情報番組だったが、メイン司会者の安藤優子と局アナの三田友梨佳の安定した回しに、高橋が飄々と絡んでいくスタイルは次第に定着。この取材日の2日前には、裏番組『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)の視聴率を初めて抜いた。
「『たった2時間だけど、すごく緊張するんだよ』とカミさんに言うと、『あ、そう、私にはただ座っているだけにしか見えないけど』なんて返ってくる(笑い)。『いやいや、あれはね、安藤さんのタイミングを見ているんだよ』って言うんですけどね」
この日、『グッディ!』の生放送を終えた高橋は休む間もなく、舞台『お蘭、登場』(公演6月16日~)の稽古場へと直行した。共演する小泉今日子、堤真一とともに、演出家から指導を受け、高橋は真剣に、しかし喜々として芝居をつくっていく。
「情報番組って、日常じゃないですか。現実にあるネタを扱うわけで。でも、演劇は完全な非日常。大の大人がジャージ姿で今も『どうするっ、名探偵!』なんて言っている世界に身を置いている幸せ。贅沢で素敵な仕事なんだなといま改めて感じています」