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岡野雅行氏 この5年でようやくジョホールバル語れるように

会社訪問時は資料を持たず、熱意だけを伝えて2回目のアポを取る(撮影/山崎力夫)

 伸びた髪をオールバックにまとめ、浅黒い顔でニッコリ笑う。

「お待たせしました。岡野と申します。宜しくお願い致します」

 腰を少し屈め名刺を渡し挨拶をする。岡野雅行、45歳。“野人”の愛称からは想像できない姿だ。

「ガイナーレ鳥取の代表取締役GMです。主な仕事は資金調達。呼ばれればどこでも行くし、営業、接待漬けの毎日です。お酒は好きだから楽しいですよ。別にマネジメントに興味があったわけじゃなく、頼まれたから引き受けた。今でもGMなんて柄じゃないと思いますが、やるときはトコトンやる主義なので」

 意気揚々と話しだす。

「2013年に鳥取で現役引退。5年間お世話になったチームを辞めるとき、J3に落ちて分配金も減って大変だろうなと思っていたんです。その矢先にGM就任の話があった。東京でメディア関係の話もあったんですけど、鳥取のために自分ができることがあればと思い、引き受けることにしました」

“ジョホールバルの歓喜”として知られる1997年のアジア第3代表決定戦(対イラン)。日本をW杯初出場に導く決勝ゴールデンゴールを決めた。帰国後はCMやイベントに引っ張りだこで、切手の絵柄にまでなった。

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