東京・目黒区で起きた5歳児の虐待死事件では、犠牲になった船戸結愛ちゃんは継父や母親から暴行・虐待を受け、「おねがいゆるして」と覚えたばかりのひらがなで“反省文”を書かされていた。そのニュースは結愛ちゃんの祖父母世代には胸を絞めつける話だった。
「もし自分の孫が……と想像すると耐えられない。結愛ちゃんの実父の祖父母が“助けてあげられなくてごめんね”とコメントしていたが、決して責められない。もし自分が結愛ちゃんの祖父だったら、一体何ができただろうかと考えてしまいます」(61・男性)
息子や娘の夫婦が不仲になってしまったことで、孫が苦しい立場に追い込まれてしまった末に起きてしまった痛ましい事件は少なくない。各地で相次ぐいじめ問題のニュースにも同様の受け止め方がある。
「なぜ学校の教師や両親が救ってやれなかったのかという憤りの一方で、祖父母が“避難先”になれなかったのだろうかという思いもある。孫が可愛いと思うなら、そういう時にこそ役に立ちたいのに」(63・男性)
孫が“非常事態”となったとき、祖父の立場からどうすれば守ってやることができるのか──。