男子プロゴルフツアーの今季メジャー第2戦「日本ツアー選手権森ビル杯」(5月31日~6月3日=茨城県・宍戸ヒルズCC)の開幕前日に行なわれたプロアマ戦で、片山晋呉(45)が同伴競技者の招待客に「不適切行為」を働いた“事件”。本来プロ選手は招待客にゴルフの指導をしたり、交流するなどの役割があるが、片山の態度にシビレを切らせた招待客が激怒したのだ。
そもそも、プロゴルフのトーナメント開催には賞金総額の3~4倍の経費がかかる。プロアマ戦とはつまりスポンサー企業への接待のようなものだという。だからこそ今回招待客は怒りを覚え、そして日本ゴルフツアー機構の青木功会長と石川遼選手会長は同日中に招待客に謝罪し、後日片山も直接謝罪し、受け入れられた。
では「接待」を命じられるプロの側は、プロアマをどう見ているのか。最大40組という枠が設けられている以上、声がかかるプロは限られてくる。ある男子プロのひとりは、「正直な話、プロアマには出たい」と打ち明けた。
「ランキング上位や歴代優勝者、人気プロなどにしか出場依頼はこないので、プロアマに出られるのは一人前になった証明。それに、本番直前のコースをじっくりチェックできる貴重な機会。進行に支障がない限り、グリーン周りでの練習やパッティングラインの確認をするのは暗黙のルールとして許されているので、非常に有利な条件です」
片山も内心では、そうした慣例に従い“いつもと同じ対応をしたつもりなのに……”と思っているのかもしれない。