「AKB48」について、「彼女たちとは、秋葉原の小さな劇場で毎日会えます」と重要な情報をまず提供し、普通の女の子たちが披露する踊りと歌から「努力は必ず報われる」という真面目な定義も示される。
何となく知っていた「ヤンキー」の意味をこの本で知ったのは私だけではあるまい。「学校生活や社会に馴染むことのできない若者たちが、逸脱した行動をし、社会に対して抵抗する文化が『ヤンキー』です」。ヤンキーの精神は「日本文化の底流を流れています」とはなかなかに大胆な知見でもある。
私などは、「出島」や「切支丹」など日本史の専門語の英語ガイドにすこぶる関心をそそられた。書評だけでなく推薦のしがいもある基本図書である。「一家に一冊JAPANガイドブック!」
※週刊ポスト2018年6月29日号