W杯ロシア大会が開幕し、西野ジャパンは大金星をあげて日本中が興奮の渦に包まれた。気は早いが、視点を“4年後”にずらしてみよう。すると、次なる光明も見えてくる──。
大会期間中、西野ジャパンが拠点を置くロシア・カザンには“もうひとつの日本代表”がいる。A代表の練習パートナーなどを務めるU-19日本代表の23人だ。
「JFAの田嶋幸三会長が提案した異例の計画です。代表選手の練習のサポートだけでなく、地元クラブとの親善試合まで計画されている。10代の若手がW杯開催地の雰囲気を肌で感じ、4年後のカタールW杯で主軸となってほしいという期待の表われではないか」(スポーツ紙サッカー担当)
今回の西野ジャパンは30歳以上の選手が8人選ばれ、平均年齢28.17歳と過去5回のW杯代表でも最高齢の“おっさんジャパン”だ。
U-19世代がそこに取って代われば2022年カタールW杯では大幅に若返ることになる。元協会副会長の釜本邦茂氏は若い世代が海外で経験を重ねることに期待を寄せる。
「1968年のメキシコ五輪で銅メダルを獲得できたのは、それに先立つ欧州遠征があったから。1966年イングランドW杯を現地で観戦し、あんな選手になるには何をすべきかを考えながら欧州遠征に臨みました。当時は食べ物も満足になく、移動にも時間がかかって条件は厳しかったですがメンタルは強くなり、苦しい試合でも力を出せるようになった」
今回のロシアも、U-19世代にとって飛躍のきっかけになり得る。