小説家デビューした柏木由紀(撮影/田中智久)
駆けつけた500人を超えるファンに「ありがとうございます」と微笑みながら手をギュッと握る。普段からAKB48の人気メンバーとして握手会を行っている柏木由紀(26才)にとってはありふれた光景にも見えるが、いつもと様子が違う。
なぜならこの日、柏木は“アイドル”ではなく、“新人小説家”としてファンを出迎えていたからだ。6月20日、柏木の処女作『アイドル誕生!~こんなわたしがAKB48に!?~』(小学館)発売を記念した「手渡し会」が開催された。
今年に入って柏木の周辺は騒がしい。小説家デビューだけでなく、NHK大河ドラマ『西郷どん』出演、下着ブランドのアンバサダー就任など、アイドル以外の分野での活躍が目立つ。実際、「AKB48選抜総選挙」は2年連続で辞退し、後輩の雄姿を見守った。やはり卒業が近づいているのだろうか。柏木はこう笑う。
「以前は、いつ卒業するんですか?という声が多かったのに、最近は、卒業しないでくださいと言われることが圧倒的に多いんです。まだ必要とされていることがすごく嬉しい。新しいフィールドへのチャレンジは卒業を意識してのものではなく、気がついたらそうなっていた感じ。でも、引き出しが1つずつ増えるたびに、ワクワク感を味わっています」
“アイドル・柏木由紀”と“アイドルじゃない柏木由紀”の最大の違いは?
「AKB48・柏木は何をするにもキチンとした自分の意見があります。一方で下着のアンバサダーならば、ブランドのイメージやデザイナーの思いが重要で、自分はこうありたいという思いを消す作業です。それはすごく新鮮だし、おもしろいです。小説は…自分の歴史を思い出す作業だったので、アイドル柏木由紀の延長線上にあるのかなぁ~」
柏木の未来は希望に満ちあふれている。ちなみに、この日は『おはスタ』(テレビ東京系)で『アイドル誕生!』のPR出演をするため、早朝4時にテレビ局入り。小説家としての1日がスタート。
手渡し会では、“ゆきりんが大好き!”という女の子の姿も。柏木も笑みを浮かべて「頑張って、アイドルになってね!」とエールを。
『アイドル誕生!~こんなわたしがAKB48に!?~』は、「アイドルに憧れている子、アイドルになりたいと思っている子に読んでほしい一冊です」(柏木)
※女性セブン2018年7月12日号