〈期待感ゼロ〉
〈W杯開幕を目前に、ここまで日本代表への期待が高まらないことも珍しい〉
週刊ポスト6月11日発売号で、本誌はそう書いてしまった。さらにコロンビア戦直前の6月18日発売号では、勝利は到底望めないだろうと考えて、〈「4年後のW杯」の話をしよう〉と題した2022年カタールW杯のメンバー予想までやってしまった。
素直に謝るほかない。
本誌が“期待感ゼロ”と報じた西野ジャパンは、コロンビア戦で勝利を収め、第2戦ではセネガルと引き分け。そして6月28日の第3戦ではポーランドを相手に0-1で敗れたものの、セネガルとの“フェアプレーポイント”の差で、2大会ぶりの決勝トーナメント進出を果たした。第3戦の終盤は、他会場の経過を踏まえ、ビハインドのまま時間稼ぎのパス回しに徹する“凄まじい執念”を見せた。
5月末にメンバーが決まった時、本誌は平均年齢28.17歳と“過去最高齢”であることをもって〈おっさんジャパン〉と貶し、西野監督の選手起用について〈年功序列フォーメーション〉とまで書いた。
ところが、いざフタを開けてみたら、ピッチ上では“おっさん”たちが躍動し、“おっさんの経験”が得点を生み出した。