「医師が教える食事術」をテーマにした書籍が続々と出版され、ベストセラーとなっている。その内容は様々だが、どの本も共通して推奨しているのが「玄米食」だ。
42万部を突破した『医者が教える食事術 最強の教科書』(牧田善二著、ダイヤモンド社刊)は〈精製された白米や白いパンなどよりミネラルが多く、同じ量を食べるならこちらがおすすめ〉と書く。
また『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(東洋経済新報社刊)も、〈玄米や蕎麦のように精製されていない炭水化物(茶色い炭水化物)を食べても体重は増えないことが研究結果から示唆されている〉〈茶色い炭水化物は健康に良い影響を与えると報告されている〉と紹介している。同書の著者でカリフォルニア大学ロサンゼルス校内科学助教授の津川友介医師がいう。
「玄米は白米に比べて食物繊維が約6倍、ビタミンは種類にもよりますが約10倍含まれている。また、2011年にハーバード大学で行なわれた研究によると、白米などの“白い炭水化物”を食べている人ほど太っている傾向があり、一方で玄米などの“茶色い炭水化物”を食べている人ほど痩せている傾向にありました。
ほかにも、複数の研究により“茶色い炭水化物”を摂取している人ほど、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病での死亡率が低いと報告されています」
ブームを受け、最近では玄米食レストランが都内を中心に数多く出店している。スーパーにも、発芽玄米や、もち米が原材料の「もち玄米」、炒り玄米、赤米、黒米などさまざまな種類が並ぶようになった。