史上最も展開が読めないNHK大河ドラマ『西郷どん』は、7月15日から激動の維新前夜を描く「革命編」に突入する。関係者たちが漏らしたこの先の話を、少しだけ披露しよう。
◆物乞いと守銭奴──維新英傑の衝撃登場シーン
15日放送予定の第26話から、桂小五郎(玉山鉄二)、勝海舟(遠藤憲一)、坂本龍馬(小栗旬)、岩倉具視(笑福亭鶴瓶)が新たに物語に加わる。なかでも衝撃的な登場となるのが西郷隆盛(鈴木亮平)、大久保利通(瑛太)とともに維新3傑に数えられる長州藩士の桂。
時は長州藩士ら尊王攘夷派が京から追放された八月十八日の政変の直後。NHK関係者はこう語る。
「桂は藩の信頼回復に向けた上申をすべく、一橋慶喜(松田翔太)と懇意な西郷に接近する機を窺っていて、みすぼらしい姿に扮している……という設定です。一方、岩倉は公武合体を推し進めたものの失脚し、洛外の荒村でボロ布を身にまとう生活を送っているところで、西郷と出会います」
常に金づるを探していて“ヤモリ”と揶揄される岩倉が開く賭場で西郷は大負けし、小間使いにさせられるという展開だ。ちなみに歴史作家の井手窪剛氏によれば「桂の潜伏、岩倉の困窮は逸話としてあるが、その姿で西郷と出会うのはフィクション」とのこと。