7月に入り、新たな連続ドラマが続々とスタートとしている。主演の顔触れを見ると、『遺留捜査』(テレビ朝日系)は53歳の上川隆也、『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(フジテレビ系)は51歳の沢村一樹 『ラストチャンス 再生請負人』(テレビ東京系)は52歳の仲村トオル、『刑事7人』(テレビ朝日系)は51歳の東山紀之と、50代俳優も元気に名を連ねている。
彼らより少し年上で、1980年代後半から1990年代前半のドラマ界を牽引した57歳の田原俊彦が7月5日、ファンからの質問に答えるブログ『FAVORITE MAIL』を「時代劇。」というタイトルで更新した。
ファンからの「沖田総司や必殺始末人など、トシちゃん主演の映像に感動してます」「いつかまたぜひ時代劇やドラマもやってくださいね!」などの問いかけに、「あと10年若かったら円月殺法(眠狂四郎)やりたかったなぁ。 田村俊彦(正和)」という答えで締めている。6月にCSの時代劇専門チャンネルで、田原出演の『沖田総司』(1984年)、『花山大吉』(1995年)、『必殺始末人』(1997~98年)が放送された。それを見たファンが田原宛てにドラマ出演を懇願したようだ。
田原といえば、1988年の主演ドラマ『教師びんびん物語』が大ヒット。翌年の『教師びんびん物語II』(ともにフジテレビ系)では、『月9』枠で初の視聴率30%超えを記録。主題歌『抱きしめてTONIGHT』、『ごめんよ涙』も大ヒットした。『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)の著者である岡野誠氏はこう解説する。
「当時のドラマ界で主演を務める男性俳優は30代や40代が主流を占めていました。そこに風穴を開けたのが、“びんびんシリーズ”をヒットさせた20代の田原俊彦でした。主演と主題歌を兼ねるというスタイルは、その後のジャニーズ事務所所属タレントにも受け継がれていきました。ドラマ史を語る上で、田原俊彦は欠かせない俳優です」