5月16日に西城秀樹さんが逝去してから、2か月が経つ。抜群の歌唱力と派手なアクションで人々の心を掴んだ西城さんを惜しむ声は今も絶えない。追悼番組の一環として、CS放送『TBSチャンネル2』では西城さんの『YOUNG MAN(Y.M.C.A.)』が初の1位に輝いた1979年3月15日放送の『ザ・ベストテン』(TBS系)を7月24日の午後9時から放送する。
著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)の中で、昭和の高視聴率歌番組『ザ・ベストテン』についても詳細に記述し、本邦初公開と思われる歌手の“年別ランクイン数”を調べ上げ、データ分析をした岡野誠氏が話す。
「『ザ・ベストテン』で、『YOUNG MAN(Y.M.C.A.)』は1979年3月8日に6位で初登場し、2週目の3月15日に1位に輝いています。当時の曲は発売直後からいきなり大ヒットするのではなく、じわじわとランキングが上昇していく時代。しかも、『ザ・ベストテン』はレコード売り上げ(オリジナルコンフィデンス、ミュージックリサーチ、ミュージックラボ)、ラジオ、有線、ハガキの4部門を集計する総合チャートですから、最初から上位にランクインするのは珍しいことでした。
その証拠に、1978年1月19日の第1回放送でのピンクレディー『UFO』を除けば、ベストテン内登場2週目で1位を獲得した曲は、1980年までの3年間で1978年2月23日のキャンディーズ『微笑みがえし』と9月7日の世良公則&ツイスト『銃爪』、そして『YOUNG MAN(Y.M.C.A.)』だけでした」(岡野氏。以下「」内同)
当時、2週目の1位は稀なことだったのだ。そして、西城さんは1979年4月5日、12日に『YOUNG MAN(Y.M.C.A.)』で9999点という満点を達成する。
「放送開始2年目だったため、これからまだ出ると思われていた節がある。しかし、振り返ると、結果的に『ザ・ベストテン』で唯一の大記録となりました」