数年前から“ゴージャスな夏の夜遊び”としてブームになっている「ナイトプール」。都心の高級ホテルのプールが夜になるとロマンチックにライトアップされ、プールサイドではトロピカルドリンクを飲みながら優雅に過ごす──インスタ映え効果も相まって、普段の宿泊者層とは違った若者たちも押し寄せている。果たして今夏もナイトプール人気は続くのか。ホテル評論家の瀧澤信秋氏がガイドする。
* * *
高級ホテルにプールは馴染み深い。宿泊者も利用できる会員制ヘルスクラブにプールは必須だ。リゾートホテルならば屋外プールはひとつの風景となるし、子供が遊べるプールも見られる。
ホテルとプールといえば昨今話題なのが“ナイトプール”。そして、ナイトプールを語るときに外せないワードが「インスタグラム」だ。ナイトプールは美しいライトアップが人気を左右し、その幻想的な水辺にムードも盛り上がる。
昼間のプールが涼を求める実用的プールとすれば、ナイトプールはムーディーな大人のプールといえる。日焼けしないという点で女性からの支持も厚い。いかにフォトジェニックなプールを演出し“インスタ映え”させるのかは、いまやホテル側にとって夏のプールの至上命題ともいえるだろう。
一方、インスタ映えはもはや大前提ということで、+αの付加価値を打ち出すホテルも増えている。ナイトプールとアルコールの親和性にも注目だ。ナイトプールオリジナルカクテルや、ホテルクオリティのグルメ提供に力を入れるケースも多い。
ナイトプールとインスタグラムで記憶に新しいのが、昨年話題になった「東京プリンスホテル」だ。東京タワーのライトアップがロマンチックと評判になり2017年には約2万人が来場、“インスタ女子殺到”と各種メディアで話題になったが、今年も注目度高きホテルといえよう。(7月7日~9月17日/18時~21時/女性4320円・男性6480円)。
賑やかな東京プリンスホテルと比べ、シックでオシャレな大人のナイトプールといえるのが「グランドプリンスホテル新高輪」。宿泊者専用の「ダイヤモンドプール」と「スカイプール」があるが、スカイプールでナイトプールが実施される。ナイトタイムは16歳以上限定と大人を意識。高輪エリアの広大な庭園を持つホテルのロケーションはまさに都心のリゾートといえる。(7月20日~9月8日/18時~21時30分/3000円 ※宿泊者限定)
ナイトプールは屋外プールが前提となるが、ビルの高層階に高級ホテルというような場合も多い都心では条件にあてはまらないケースも多い。プリンスホテルのような都心にありながら広大な面積を有するホテルならではのナイトプールといえるだろう。