日々の生活の足となり、仕事道具となるなど、長い年月を車とともに過ごしてきた高齢ドライバーが、運転をやめたり免許返納を迫られている。そんな社会の流れに従う人、抗う人はどんな感情を抱いているのだろうか。歌手・小松みどり(68)に聞いた。
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今の愛車は初代のセルシオで、もう、20年近く乗っているけれど、走行距離はまだ8万キロほど。車や運転が特に好きじゃないのかもしれないですね(笑い)。
それでも便利ですから、週に1~2度、長くて30分ほど、買い物とかのために使っているから、周囲に流されて“返納しようか”とはならない。
10年前、20年前と比べれば衰えているのだけれど、ハンドルを握ると「これが普通」と思っちゃう。これ以上、運転を続けたら危険という明確な境界線があればいいのだけど、それが分からないから認知症とでも診断されない限り、ズルズルと運転を続けてしまってる高齢者は多いと思うんですよ。
ハッとするのは、高齢ドライバーによる事故のニュースを聞いたときですね。「他人事じゃないな」と思うようになりました。
でも、「まだできる」という感覚頼みでは事故を起こしてしまうかもしれないから、どこかで止めるタイミングを見つけるべき、とは考えているんですけど……ひとつの区切りとしては、70歳になったら、真剣に考え始めようかなと思っています。