私たちの生活に身近な外国人労働者といえば、コンビニの店員だろう。全国のコンビニで働く外国人は、大手3社(約5万店舗)だけで4万人を超えた(2017年)。特に首都圏では、日本人店員をほとんど見かけない店舗すらある。彼らの多くは、現地の日本語学校や留学斡旋業者を経由して来日した留学生だ。だが、留学先の日本語学校には問題が多い。『コンビニ外国人』を上梓した芹澤健介氏が解説する。
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「留学ビザ」で在留しているコンビニ外国人たちは、無制限に働けるわけではない。「出入国管理法(出入国管理及び難民認定法)」で「原則的に週28時間まで」と上限が決まっている(夏休みなどは週40時間)。実はこの規制は世界的に見ると相当ユルい。アメリカやイギリスでは学生ビザでのアルバイトは原則禁止。カナダやフランスでは週20時間程度までだ。
日本で学ぶ留学生たちはほとんどが週28時間を超えて働いていると暗に教えてくれる子がいた。コンビニを掛け持ちすれば、法定時間以上働いてもバレることはほとんどないそうだ。
なぜ、彼らはそうまでしてバイトに精を出すのか。規定通り、週28時間働けば時給1000円として1か月で11万円を超える稼ぎとなる。が、これでは生活するのがやっと。実家から仕送りをもらっているのでなければ、学校の授業料のほか、家賃、光熱費、食費などの生活費を稼ぐ必要がある。さらに、来日時に留学斡旋業者から100万円超の借金をする場合が多く、その返済にも追われる。